日本語能力試験 N1

JLPT N1 模擬試験 #4

Japanese-Language Proficiency Test · Practice

言語知識(文字・語彙) 25問 言語知識(文法) 20問 読解 25問 聴解 (省略 / omitted)合計 70問
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Language Knowledge — Vocabulary

言語知識(文字・語彙)

制限時間の目安 約20分
問題1 のことばの読み方として最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
1政府は国民に協力を促す声明を発表した。
正解 ② 促す=うながす。「催す(もよおす)」「諭す(さとす)」「施す(ほどこす)」との混同に注意。
2両社の債権と債務を相殺して処理した。
正解 ③ 相殺=そうさい。「殺」をさいと読む特殊な熟字。そうさつは誤り。
3相手の思惑がどこにあるのか読めない。
正解 ① 思惑=おもわく。慣用的な特殊読み。
4若い世代の感性を培う教育が必要だ。
正解 ③ 培う=つちかう。「養う」「繕う」「贖う」との読み分けに注意。
5手続きが滞ると全体の進行に影響する。
正解 ① 滞る=とどこおる。物事が順調に進まない意。
6彼は前言を翻すような発言をした。
正解 ④ 翻す=ひるがえす(他動詞)。「翻る(ひるがえる)」は自動詞。「覆す(くつがえす)」と混同しない。
問題2 ( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
7新たな証拠が見つかり、事件は( )解決に向かった。
正解 ② 一挙に=一度に・一気に。「一概に/一律に/一向に」はいずれも文脈に合わない。
8その軽率な発言は、世間の( )を買う結果となった。
正解 ③ 「反感を買う」が定型表現。
9彼女は感情を( )表に出さない、冷静な人だ。
正解 ④ 「めったに〜ない」で「ほとんど〜しない」の意。
10長い交渉の末、ようやく両者は( )に達した。
正解 ① 「合意に達する」が定型。「同意/賛同/承諾」は「達する」と結びつきにくい。
11彼の話は( )がなく、要点がつかめなかった。
正解 ① 「脈絡がない」=話のつながりがない、の定型表現。
12長年隠されてきた不正が、ついに( )に出た。
正解 ② 「明るみに出る」=隠れていた事が世間に知られる、の定型表現。
13事故の原因は、今なお( )としない。
正解 ③ 「判然としない」=はっきりしない。「歴然/漠然/釈然」は文脈に合わない。
問題3 のことばに意味が最も近いものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
14彼はその提案を一蹴した
正解 ② 一蹴する=問題にせず即座にはねつける。「簡単に退けた」が最も近い。
15突然の知らせに、彼はうろたえた
正解 ① うろたえる=不意のことに動揺して慌てる。
16君がそう感じるのももっともだ
正解 ④ もっともだ=道理にかなっていて当然だ。
17彼は最近、仕事をおろそかにしている。
正解 ② おろそかに=いいかげんに・なげやりに。「ぞんざいに」が近い。
18資金不足で計画は頓挫した
正解 ② 頓挫する=途中で行き詰まって進まなくなる。
19彼の返事はそっけなかった
正解 ④ そっけない=愛想がなく冷たい。「冷淡」が最も近い。
問題4 次のことばの使い方として最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
20打開
正解 ② 「打開」は行き詰まった状況を切り開くこと。2が正しい用法。
21煩わしい
正解 ③ 「煩わしい」は面倒で気が重い意。3が正しい。
22目覚ましい
正解 ④ 「目覚ましい」は驚くほど見事なさま。4が正しい。
23携わる
正解 ① 「携わる」は仕事などに従事する意。物を持つ意は「携える」。1が正しい。
24とっさに
正解 ① 「とっさに」は瞬間的・反射的に。1が正しい。
25ことごとく
正解 ② 「ことごとく」は一つ残らず全部、の意。2が正しい。
Language Knowledge — Grammar

言語知識(文法)

制限時間の目安 約25分
問題5 次の文の( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
26長年の苦労を思えば、彼が涙を流した気持ちは想像( )。
正解 ② 「想像に難くない」=容易に想像できる。
27これは、一流の職人( )見事な仕上がりだ。
正解 ③ 「〜ならではの」=〜だけが持つ。
28子どもの将来を思え( )、あえて厳しく接したのだ。
正解 ① 「〜ばこそ」=まさに〜だからこそ。
29社長の一声で、計画は白紙撤回を余儀なく( )。
正解 ③ 「〜を余儀なくされる」=やむをえず〜することになる。
30彼は会社に到着する( )、すぐに会議室へ向かった。
正解 ④ 「〜や否や」=〜するとすぐに。
31ベテラン選手( )、若手にはない落ち着きがある。
正解 ③ 「〜ともなると」=〜の段階・立場になると。
32親の反対( )、彼女は単身で留学を決行した。
正解 ② 「〜をよそに」=〜を気にもとめずに。
33あの無責任な態度には、怒りを禁じ( )。
正解 ① 「〜を禁じ得ない」=〜せずにはいられない。
34一度引き受けた( )、最後まで責任を持つべきだ。
正解 ④ 「〜からには」=〜した以上は。
35戦場の惨状は、まさに見るに( )ものだった。
正解 ② 「見るに堪えない」=ひどくてとても見ていられない。
問題6 つぎの文の ★ に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
36あの映画を見ると、__ __ __ だろう。
1 流さ2 誰もが3 ないではいられない4 涙を
正解 ③ 正:誰もが涙を流さないではいられないだろう。★=「ないではいられない」。
37この難しい仕事を __ __ __ いない。
1 おいて2 他に3 任せられるのは4 彼を
正解 ① 正:任せられるのは彼をおいて他にいない。★=「おいて」。
38彼は __ __ __ 問題を抱え込んでしまった。
1 一人で2 がゆえに3 強い4 責任感が
正解 ② 正:責任感が強いがゆえに一人で問題を抱え込んでしまった。★=「がゆえに」。
39__ __ __ 、なぜ黙っていたのか。
1 ものを2 早く3 言ってくれれば4 手伝った
正解 ③ 正:早く言ってくれれば手伝ったものを、なぜ黙っていたのか。★=「言ってくれれば」。
40__ __ __ どこも渋滞していた。
1 とあって2 高速道路は3 連休4 最終日
正解 ② 正:連休最終日とあって高速道路はどこも渋滞していた。★=「高速道路は」。
問題7 次の文章を読んで、文章全体の趣旨を踏まえて、(41)から(45)の中に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
文章近年、スマートフォンの普及により、私たちの生活は格段に便利になった。知りたいことがあれば、その場ですぐに調べられる。(41)、この便利さは、私たちから「考える時間」を奪っているのではないだろうか。 かつては、分からないことがあれば、自分なりにあれこれ推測し、人に尋ね、ときには図書館へ足を運んだものだ。その過程(42)、私たちは多くのことを学んでいた。ところが今では、答えを得るまでの手間が省かれた(43)、結果だけを手に入れて満足してしまう。 もちろん、私は技術の進歩を否定する(44)。便利さがもたらす恩恵は計り知れない。しかし、便利さに身を委ねるあまり、自ら考える力が衰えていくとすれば、それは(45)。私たちは、便利さとどう付き合っていくべきか、今一度立ち止まって考える必要があるだろう。
41(41)
正解 ① 前の便利さと後の問題提起が逆接の関係。「だが」。
42(42)
正解 ② 「その過程を通じて学んでいた」。手段・経過を表す「を通じて」。
43(43)
正解 ③ 「手間が省かれたことで」=原因・手段。
44(44)
正解 ③ 直後の「恩恵は計り知れない」と整合する「否定するつもりはない」。
45(45)
正解 ④ 「衰えていくとすれば」という否定的仮定を受ける結論。「看過できない問題だ」。
Reading Comprehension

読解

制限時間の目安 約65分
問題8 次の(1)から(4)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
(1)本を読むという行為は、単に情報を得ることではない。著者の思考の流れを自分の頭の中で追体験し、ときに反発し、ときに共感しながら、自分自身の考えを練り上げていく。だからこそ、読書には時間がかかる。すぐに役立つ答えを求めて読む本も悪くはないが、答えのない問いについて、著者とともにじっくり考える。そういう読書こそが、私たちの思考を深く豊かにしてくれるのではないだろうか。
46筆者の考えに合うものはどれか。
正解 ③ 「答えのない問いをじっくり考える読書こそ思考を豊かにする」が主旨。
(2)社員各位 このたび、社内の経費精算システムが新しくなります。来月一日より、これまでの紙の申請書による精算は廃止し、すべて専用のウェブサイト上で手続きを行っていただきます。なお、初回のログインには社員番号と仮パスワードが必要です。仮パスワードは、各自のメールアドレスに本日中に送付いたします。不明な点は総務部までお問い合わせください。
47この通知の内容と合っているものはどれか。
正解 ② 紙の申請書は廃止、すべてウェブ上で手続き。仮パスワードはメールで送付。
(3)よく「失敗は成功のもと」と言われる。しかし、ただ失敗を重ねればよいというわけではない。重要なのは、なぜ失敗したのかを冷静に振り返り、次にどう生かすかを考えることだ。振り返りを怠れば、同じ失敗を繰り返すだけで、そこから学ぶものは何もない。失敗そのものではなく、失敗との向き合い方こそが、成功を左右するのである。
48筆者が最も言いたいことは何か。
正解 ④ 「失敗との向き合い方=振り返って次に生かすこと」が成功を左右する。
(4)拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。さて、先日お申し込みいただきました講座につきまして、ご案内申し上げます。定員に達したため、誠に勝手ながら、お申し込み順に受講者を決定させていただきました。残念ながら今回はご希望に添えませんでしたが、キャンセルが出た場合は改めてご連絡いたします。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。 敬具
49この手紙で最も伝えたいことは何か。
正解 ③ 定員に達し申込順で決定、今回は希望に添えなかった=受講できない。
問題9 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
(1)私たちは会話の中で、沈黙を恐れる傾向がある。話が途切れると、何か気まずさを感じ、慌てて言葉を探してしまう。しかし、沈黙は必ずしも会話の失敗を意味するものではない。むしろ、互いに考えを巡らせ、相手の言葉を受け止めるための大切な時間でもある。 ある研究によれば、優れた聞き手ほど、相手が話し終えた後にすぐ返答せず、わずかな間を置くという。その間は、相手の話を十分に理解しようとしている証であり、また「あなたの話をきちんと受け止めましたよ」という無言のメッセージにもなる。 問題は、私たちがその沈黙の意味を誤って解釈してしまうことだ。沈黙を「拒絶」や「無関心」と捉えると、関係はぎくしゃくする。だが、沈黙を「思いやり」や「尊重」の表れと受け取れば、会話はより深いものになる。沈黙そのものに意味があるのではなく、それをどう受け止めるかが問われているのである。
50優れた聞き手が、相手が話し終えた後にすぐ返答しないのはなぜか。
正解 ① 「間」は相手の話を理解しようとしている証だと述べている。
51筆者によれば、沈黙について最も重要なことは何か。
正解 ③ 「それをどう受け止めるかが問われている」が結論。
52この文章の内容と合っているものはどれか。
正解 ④ 沈黙を思いやり・尊重と受け取れば会話はより深くなる、と述べている。
(2)効率を重んじる現代社会では、「無駄」は悪いものとして退けられがちだ。少しでも時間を節約し、最短距離で目的を達成することがよしとされる。確かに、限られた時間の中で成果を上げるには、無駄を省く工夫は欠かせない。 しかし、すべての無駄を排除した先に、本当に豊かな生活が待っているのだろうか。例えば、目的地まで最短の道を行けば早く着くが、回り道をしたからこそ出会える風景や発見もある。あえて遠回りをする中で、思いがけないアイデアが浮かぶこともある。 創造的な仕事をしている人ほど、一見無駄に見える時間を大切にしているという。何の役に立つか分からないことに時間を費やし、ぼんやりと考えを巡らせる。そうした「余白」の中でこそ、新しい発想は生まれるのだ。 効率ばかりを追い求めると、かえって視野が狭くなり、発想も貧しくなる。無駄を完全に否定するのではなく、その中にある価値を見直してみることが、今、求められているのではないだろうか。
53筆者は「無駄」についてどう考えているか。
正解 ① 無駄を全否定せず、その中の価値を見直すべきだという立場。
54創造的な仕事をしている人が、無駄に見える時間を大切にするのはなぜか。
正解 ③ 「余白」の中でこそ新しい発想が生まれる、と述べている。
55この文章で筆者が最も言いたいことは何か。
正解 ③ 最終段落の「その中にある価値を見直す」が主張。
(3)子どもを育てる上で、「ほめて伸ばす」という考え方が広く支持されている。確かに、叱ってばかりでは子どもは萎縮し、自信を失ってしまう。ほめられれば嬉しくなり、やる気も出る。だが、ほめ方を誤ると、かえって子どもの成長を妨げることもある。 例えば、「頭がいいね」と能力をほめると、子どもは失敗を恐れるようになるという。失敗すれば「頭が悪い」と思われると感じ、難しい課題に挑戦しなくなるのだ。一方、「よく頑張ったね」と努力の過程をほめられた子どもは、結果よりも取り組む姿勢を大切にし、失敗を恐れず挑戦を続ける傾向がある。 つまり、何をほめるかによって、子どもの心の持ちようは大きく変わる。生まれつきの能力をほめるのではなく、本人の努力や工夫をほめること。それが、子どもが困難に立ち向かう力を育てるのである。
56「頭がいいね」とほめられた子どもはどうなりやすいか。
正解 ② 失敗を恐れ、難しい課題に挑戦しなくなると述べている。
57努力の過程をほめられた子どもの特徴は何か。
正解 ③ 取り組む姿勢を重視し、失敗を恐れず挑戦を続ける傾向がある。
58筆者の主張に合うものはどれか。
正解 ④ 生まれつきの能力ではなく努力・工夫をほめるべきだ、が主張。
問題10 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
旅行先で美しい風景に出会うと、私たちはすぐにカメラを向ける。後で見返すため、あるいは誰かに見せるため、その瞬間を記録に残そうとする。写真を撮ること自体は悪いことではない。しかし、近年、私はふと立ち止まって考えることがある。記録に残すことに夢中になるあまり、目の前の風景を本当に味わっているのだろうか、と。 ある心理学の実験では、美術館で作品を鑑賞する際、写真を撮った人は、撮らなかった人に比べて、その作品の細部をよく覚えていなかったという。カメラのレンズを通して見ることで、私たちは「自分の目で見て、記憶に刻む」という作業を、無意識のうちに機械に委ねてしまうらしい。記録できるという安心感が、かえって記憶を曖昧にするのである。 もちろん、写真には写真の価値がある。歳月を経て色あせた一枚の写真が、忘れかけていた思い出を鮮やかによみがえらせることもある。問題は、記録と記憶のどちらか一方に偏ってしまうことだ。 思うに、本当に大切なのは、その場でしか味わえない空気や光、音、そして自分の心の動きを、五感で受け止めることではないだろうか。写真には写らないものこそ、後になって最も恋しく思い出されるものだ。 だからといって、カメラを捨てよと言うつもりはない。ただ、シャッターを押す前に、ほんの少しだけ、自分の目で風景を見つめる時間を持ちたい。記録するためではなく、味わうために。その一瞬の積み重ねが、写真よりもずっと豊かな記憶を、私たちの心に残してくれるはずだから。
59心理学の実験で分かったことは何か。
正解 ② 写真を撮った人は撮らなかった人より細部を覚えていなかった。
60記録できるという安心感が記憶を曖昧にするのはなぜか。
正解 ① 記憶に刻む作業を無意識に機械に任せてしまうため。
61「写真には写らないもの」とは何を指すか。
正解 ② 五感で受け止める空気・光・音や心の動きを指す。
62筆者がこの文章で最も言いたいことは何か。
正解 ③ シャッターを押す前に自分の目で味わう時間を持ちたい、が結論。
問題11 次のAとBの文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
A/BA  リモートワークの普及は、働き方に大きな変化をもたらした。通勤の負担がなくなり、その分の時間を仕事や家庭に充てられる。住む場所にとらわれずに働けるため、地方に移住する人も増えた。何より、自分のペースで集中して働ける点が大きい。オフィスにいると、頻繁に話しかけられたり会議に呼ばれたりして、まとまった作業時間を確保しにくい。在宅勤務は、生産性を高める有効な手段だと言えるだろう。 B  リモートワークには確かに利点があるが、手放しで歓迎はできない。同じ空間で働くからこそ生まれる、ちょっとした雑談や偶然の対話が、新しいアイデアやチームの一体感を育む。画面越しのやり取りだけでは、相手の微妙な感情は伝わりにくく、誤解も生じやすい。また、仕事と私生活の境界が曖昧になり、かえって長時間労働に陥る人も少なくない。働き方は、それぞれの仕事や個人の事情に応じて柔軟に選ぶべきだ。
63AとBの認識で共通しているのはどれか。
正解 ① Aは積極的に評価し、Bも「確かに利点がある」と認めている。
64リモートワークについて、AとBはどのように述べているか。
正解 ② Aは生産性向上などの利点を強調、Bは利点を認めつつ問題点を指摘。
問題12 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
インターネットの普及によって、私たちはかつてないほど大量の情報に、瞬時にアクセスできるようになった。知りたいことは何でも検索すれば出てくる。こうした時代に、わざわざ知識を頭に入れておく必要があるのか。「覚える」ことの意味が問われている。 確かに、単なる事実の暗記であれば、機械に任せておけばよいという意見にも一理ある。電話番号も歴史の年号も、調べればすぐに分かるのだから、記憶しておく必要は薄れているように見える。 しかし、私はここに大きな落とし穴があると考える。なぜなら、思考というものは、頭の中にある知識同士を結びつけることによって生まれるからだ。ある事柄について深く考えるとき、私たちは無意識のうちに、自分が蓄えてきた知識を引き出し、組み合わせている。手元にない知識、すなわち外部に預けたままの情報は、この創造的な営みには参加できない。検索して得た情報は、その場では役に立っても、自分の思考の血肉とはなりにくいのである。 さらに言えば、何かを「知らない」状態では、そもそも何を検索すればよいのかさえ分からない。問いを立てる力は、それまでに蓄積した知識の上にしか成り立たないのだ。豊かな知識を持つ者ほど、よりよい問いを立て、深く考えることができる。 情報が無限に手に入る時代だからこそ、自らの内に知識を蓄えることの価値は、むしろ高まっている。検索は思考の出発点にはなっても、思考そのものの代わりにはならない。私たちは、外部の情報に頼りきるのではなく、自分自身の中に、考えるための土壌を耕し続けなければならないのである。
65「覚える」ことの意味が問われているのはなぜか。
正解 ② 瞬時に検索でき、記憶しておく必要が薄れて見えるため。
66筆者が「大きな落とし穴がある」と考えるのはなぜか。
正解 ① 思考は内にある知識同士を結びつける営みであり、外部の情報は参加できない。
67「問いを立てる力」について、筆者はどう述べているか。
正解 ③ 問いを立てる力は蓄積した知識の上にしか成り立たないと述べている。
68この文章で筆者が最も主張したいことは何か。
正解 ① 検索は思考の代わりにならず、自らの内に知識を蓄える価値はむしろ高まる、が主張。
問題13 右の文章は、市民農園の利用者募集のお知らせである。下の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
みどり市 市民農園 利用者募集のお知らせみどり市では、市民農園の利用者を募集します。野菜づくりを通じて、自然と触れ合ってみませんか。 【募集区画】 ・Aエリア(15㎡):年額 8,000円 30区画 ・Bエリア(30㎡):年額 14,000円 20区画 【利用期間】 4月1日〜翌年3月31日(1年間)※更新可 【応募資格】 ・みどり市内に在住、または在勤の方 ・農具を自分で用意できる方 【申込方法】 ・往復はがきに、住所・氏名・電話番号・希望エリアを記入の上、農政課までお送りください。 ・申込多数の場合は抽選とします。 【申込期間】 2月1日〜2月28日(消印有効) 【注意事項】 ・水道は共同利用です。 ・農薬の使用は原則禁止です。 ・1人につき1区画までの申し込みとなります。 問い合わせ:みどり市役所 農政課 電話 012-345-6789
69この農園を利用できるのは、次のうち誰か。
正解 ② 在住または在勤の方が対象。在勤者は市外在住でも可。農具自前・1人1区画が条件。
70申し込みについて、正しいものはどれか。
正解 ③ 申込は往復はがきで2月1〜28日。多数なら抽選、利用期間は更新可。