Language Knowledge — Vocabulary
言語知識(文字・語彙) 制限時間の目安 30分
問題1 のことばの読み方として最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
1 彼の説明には矛盾 が多い。
正解 ① 矛盾=むじゅん。「矛(ほこ)」と「盾(たて)」の故事に由来する語。
2 この地方は一年を通して穏やか な気候だ。
正解 ② 穏やか=おだやか。
3 委員が問題点を指摘 した。
正解 ③ 指摘=してき。
4 彼は潔く 自分の負けを認めた。
正解 ② 潔く=いさぎよく。「いさぎよい」は思い切りがよく未練がないこと。
5 これはなかなか厄介 な問題だ。
正解 ④ 厄介=やっかい。手間がかかって面倒なこと。
問題2 のことばを漢字で書くとき、最もよいものを1・2・3・4から一つえらびなさい。
6 彼は若いころに大きな過ちをおかした 。
正解 ① 過ちを「犯す」。「侵す」は領土・権利を、「冒す」は危険をおかす場合。
7 景気がようやくかいふく してきた。
正解 ② 景気・もとの状態に戻るのは「回復」。病気が治る意では「快復」も使う。
8 これはびみょう な判断を要する問題だ。
正解 ③ びみょう=微妙。
9 国を挙げて再生可能エネルギーをすいしん する。
正解 ④ 物事を前へ進める意は「推進」。
10 彼の態度にどこかいわかん を覚えた。
正解 ① しっくりこない感じは「違和感」。
問題3 ( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
11 彼の話には人を動かす説得( )がある。
正解 ② 説得力。「〜力」で能力・働きを表す。
12 その事件は依然として( )解決のままだ。
正解 ② まだ解決していない=「未解決」。
13 これは国際( )に注目を集めている話題だ。
正解 ③ 国際的。「〜的」で性質・傾向を表す。
14 日本では急速に高齢( )が進んでいる。
正解 ① 高齢化。「〜化」で変化・状態への移行を表す。
15 彼は仕事に対する責任( )が非常に強い。
正解 ③ 責任感。「〜感」で内面的な感じ・意識を表す。
問題4 ( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
16 彼は難しい仕事にも( )取り組んでいる。
正解 ① 「真剣に取り組む」が自然な組み合わせ。
17 その提案は会議であっさり( )された。
正解 ③ 提案を退ける=「却下」。
18 長年の努力がついに( )、彼は夢をかなえた。
正解 ② 努力が「実る」=よい結果につながる。
19 彼の無責任な発言は、周囲の( )を買った。
正解 ② 「反感を買う」で慣用的な言い回し。
20 締め切りが( )に迫り、皆あせっていた。
正解 ③ すぐ目の前=「目前」。
21 彼女は誰に対しても( )な態度で接する。
正解 ① かたよりのない=「公平」。
22 この村では古い伝統が今も( )受け継がれている。
正解 ③ 絶えず長く続くさま=「脈々と」。
問題5 のことばに意味が最も近いものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
23 彼の説明はあいまい だった。
正解 ② あいまい=はっきりしない。
24 工事は順調に 進んでいる。
正解 ① 順調に=うまく(問題なく)。
25 一日中歩いてくたくた になった。
① とても疲れた ② とても怒った ③ とても喜んだ ④ とても驚いた 正解 ① くたくた=ひどく疲れたようす。
26 これはめったに ない好機だ。
正解 ③ 「めったに〜ない」=「ほとんど〜ない」。
27 彼の言い訳にうんざり した。
正解 ② うんざり=飽き飽きして嫌になること。
問題6 つぎのことばの使い方として最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
28 鮮やか
① この料理は鮮やかな味がする。 ② 今日は鮮やかな天気だ。 ③ 庭に鮮やかな色の花が咲いている。 ④ 彼は鮮やかな声で歌った。 正解 ③ 「鮮やか」は色彩がはっきりして美しいさまや、手際のよさに使う。味・天気・声には使わない。
29 思い切って
① 彼は思い切って高価なギターを買った。 ② 思い切って雨が降り出した。 ③ 彼は思い切ってまじめな性格だ。 ④ 毎朝思い切ってジョギングしている。 正解 ① 「思い切って」は決断して行動するときに使う。自然現象・性質・習慣には合わない。
30 相次いで
① 彼と相次いで昼食をとった。 ② 相次いで雨がやんだ。 ③ 彼は相次いで親切な人だ。 ④ 各地で工場の閉鎖が相次いで報じられた。 正解 ④ 「相次いで」は同種の出来事が続けて起こるときに使う。
31 とっくに
① 彼はとっくに来るはずだ。 ② その店はとっくに閉店してしまった。 ③ とっくに勉強を始めなさい。 ④ 彼女はとっくに親切だ。 正解 ② 「とっくに」はずっと以前に、の意。未来・命令・性質には使えない。
32 めきめき
① 雨がめきめき降ってきた。 ② ドアがめきめきと開いた。 ③ 入社以来、彼の営業成績はめきめき伸びている。 ④ 彼はめきめきと笑った。 正解 ③ 「めきめき」は上達・成長が目立って進むさまに使う。
Language Knowledge — Grammar
言語知識(文法) 制限時間の目安 25分
問題7 つぎの文の( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
33 高い授業料を払った( )、彼はほとんど授業に出なかった。
正解 ② 「〜にもかかわらず」=〜のに(逆接)。
34 親の心配を( )、彼は一人で世界一周の旅に出た。
正解 ③ 「〜をよそに」=〜を気にかけず無視して。
35 さすがプロの料理人( )、味付けが見事だ。
正解 ① 「〜だけあって」=〜にふさわしく、期待どおりに。
36 委員長の指示( )、会議を進めた。
正解 ④ 「〜に従って」=〜のとおりに、〜に基づいて。
37 彼女は新人( )、仕事の覚えが非常に速い。
正解 ① 「〜にしては」=〜の割には(予想とのずれ)。
38 この絵は見れば見る( )、引き込まれていく。
正解 ② 「〜ば〜ほど」=程度が進むほど。
39 一刻も早く真相を知る( )、彼は現地へ向かった。
正解 ③ 「〜べく」=〜するために(やや硬い表現)。
40 長年の努力の( )、彼はついに夢を実現した。
正解 ④ 「〜かいあって」=〜した効果があって、よい結果が出た。
41 上司に頼まれた( )、簡単には断れない。
正解 ① 「〜た手前」=〜した立場・義理がある以上。
42 この計画は時間をかけて検討する( )の価値がある。
正解 ② 「〜だけの」=〜するに値する、それに見合った。
43 準備ができ( )、すぐに出発します。
正解 ③ 「〜次第」=〜したらすぐに(ます形に接続)。
44 あれほど反対していた( )、今になって賛成するとは。
正解 ② 「〜くせに」=〜のに(非難の気持ちを含む逆接)。
問題8 つぎの文の ★ に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
45 留学した __ __ ★ __ 残念だ。
1 思ったほど2 ものの3 語学力が4 伸びなくて
正解 ③ 正:留学したものの思ったほど語学力が伸びなくて残念だ。★=「語学力が」。
46 この問題は __ ★ __ __ 必要がある。
1 踏まえた2 専門家の意見を3 うえで4 慎重に判断する
正解 ① 正:専門家の意見を踏まえたうえで慎重に判断する必要がある。★=「踏まえた」。
47 試験に __ __ __ ★ 言えない。
1 からといって2 合格した3 安心できる4 とは
正解 ④ 正:合格したからといって安心できるとは言えない。★=「とは」。
48 彼は __ __ ★ __ タイプだ。
1 自分で2 確かめないと3 何事も4 気が済まない
正解 ② 正:何事も自分で確かめないと気が済まないタイプだ。★=「確かめないと」。
49 この小説は __ __ __ ★ 高く評価されている。
1 描いている2 人間の心理を3 点で4 巧みに
正解 ③ 正:人間の心理を巧みに描いている点で高く評価されている。★=「点で」。
問題9 つぎの文章を読んで、文章全体の内容を考えて、【50】から【54】の中に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
わび・さび 「わび・さび」は、日本の伝統的な美意識を表す言葉である。完璧さや華やかさを尊ぶ西洋の美と【50】、わび・さびは、質素で不完全なものの中にこそ、深い味わいを見いだそうとする。欠けた茶碗や色あせた古道具に【51】美を感じる感性は、長い年月【52】育まれてきた。
季節の移ろいに敏感な日本人は、満開の桜だけでなく、散りゆく花びらにも美を見いだす。完全さよりも、移ろいゆく過程をいとおしむ。【53】、それこそがわび・さびの核心だと言えよう。
効率ばかりを追い求める現代だからこそ、私たちはこうした古来の美意識を、今こそ見つめ直す【54】。
50 【50】
正解 ① 西洋の美「とは対照的に」=正反対の性質として対比している。
51 【51】
正解 ① 欠けた道具「にさえ」=〜にまでも(極端な例)。
52 【52】
正解 ② 長い年月「をかけて」=長い時間を要して。
53 【53】
正解 ③ 前文を言い換え・要約する「つまり」が適切。
54 【54】
① わけにはいかない ② べきではないだろうか ③ おそれがある ④ ことになっている 正解 ② 筆者の主張・提案を述べる「〜べきではないだろうか」が文脈に合う。
Reading Comprehension
読解 制限時間の目安 50分
問題10 つぎの(1)から(5)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
(1) 本を読むという行為は、単に情報を得るためのものではない。著者の思考の道筋を、自分の頭の中で一歩一歩たどり直す作業である。だからこそ、読書には時間がかかる。映像が一瞬で多くの情報を伝えるのに対し、文字は読み手の想像力を必要とする。しかし、その手間こそが、読み手自身の思考を深めるのだ。手軽さばかりが求められる時代に、あえて時間のかかる読書の価値を見直したい。
55 筆者が考える読書の価値とは何か。
① 短時間で多くの情報が得られること ② 読み手の想像力を働かせ、思考を深めること ③ 映像よりも正確な情報が得られること ④ だれでも手軽に楽しめること 正解 ② 筆者は「その手間こそが読み手の思考を深める」と述べている。
(2) 日本語の手紙には、本題に入る前に季節の挨拶を書く習慣がある。「桜の便りが聞かれるころとなりました」といった一文である。用件だけを伝えれば済むはずのところに、なぜこのような前置きを置くのか。それは、相手と季節の感覚を共有し、互いの心の距離を縮めるためだろう。効率だけを考えれば無駄に思えるが、こうした一手間にこそ、人と人とのつながりを大切にする文化が表れている。
56 筆者は季節の挨拶についてどう考えているか。
① 用件だけを伝えるべきで、不要なものだ ② 相手との心の距離を縮める役割がある ③ 古い習慣なのでやめるべきだ ④ 正しい日本語の知識を示すためのものだ 正解 ② 「相手と季節の感覚を共有し、互いの心の距離を縮めるため」と述べている。
(3) 「失敗は成功のもと」とよく言われるが、ただ失敗するだけでは何も生まれない。重要なのは、失敗したあとにその原因を冷静に分析し、次にどう生かすかを考えることだ。多くの人は失敗を恥じ、できるだけ早く忘れようとする。しかし、失敗から目をそらしてしまっては、同じ過ちを繰り返すばかりである。失敗を直視する勇気こそが、人を成長させるのだ。
57 筆者の考えに合うものはどれか。
① 失敗はしないにこしたことはない ② 失敗はできるだけ早く忘れるべきだ ③ 失敗の原因を分析することが成長につながる ④ 失敗を恥じる気持ちが人を成長させる 正解 ③ 筆者は原因を分析し次に生かすこと、失敗を直視することを重視している。
(4) 社内メールでよくあるのが、「お世話になっております」で始まり、長い前置きのあとにようやく用件が書かれているものだ。読む側からすれば、結局何をしてほしいのかが分かりにくい。ビジネスメールでは、まず結論や依頼内容を簡潔に示し、そのあとで必要な背景を補足するほうがよい。相手の時間を奪わない配慮こそ、最も丁寧なメールの書き方だと言える。
58 筆者が勧めるビジネスメールの書き方はどれか。
① 長い前置きで丁寧さを示す ② 最初に用件を簡潔に伝える ③ 背景を詳しく説明してから用件を書く ④ 「お世話になっております」を必ず書く 正解 ② 「まず結論や依頼内容を簡潔に示す」ことを勧めている。
(5) 都会で暮らしていると、季節の変化に気づきにくい。だが、ほんの少し意識を向けるだけで、身近なところにも季節は表れている。街路樹の葉の色、風の匂い、空の高さ。それらは毎日少しずつ変わっている。忙しさにかまけて足元の小さな変化を見過ごすのは、もったいないことだ。立ち止まって周囲を眺める余裕を持ちたいものである。
59 筆者が最も言いたいことは何か。
① 都会では季節の変化はまったく感じられない ② 身近な季節の変化に目を向ける余裕を持つべきだ ③ 季節を感じるには田舎に住むべきだ ④ 街路樹をもっと増やすべきだ 正解 ② 「立ち止まって周囲を眺める余裕を持ちたい」が主張。
問題11 つぎの(1)から(3)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
(1) 古典文学を読むことには、現代人にとって特別な意味がある。確かに、千年も前に書かれた『源氏物語』や『枕草子』を原文のまま理解するのは容易ではない。言葉づかいも、当時の風習も、今とは大きく異なるからだ。多くの人は、難解だという理由で古典を敬遠しがちである。
しかし、私はあえて言いたい。古典は「過去の遺物」ではなく、「現代を映す鏡」だと。たとえば『枕草子』に描かれた、ささいな日常の中に美を見いだす感性は、現代の私たちにも通じるものがある。作者の清少納言が千年前に感じた喜びや不満は、驚くほど現代人の感覚と重なるのだ。
古典を読むとは、時代を超えて人間の本質に触れることである。技術がどれほど進歩しても、人が喜び、悲しみ、迷う姿は変わらない。古典が今なお読み継がれているのは、そこに普遍的な人間の姿が描かれているからにほかならない。難しさを理由に遠ざけてしまうのは、あまりにもったいないことだと思う。
60 筆者によると、多くの人が古典を敬遠するのはなぜか。
① 内容が現代と全く無関係だから ② 言葉づかいや風習が今と違い、難解だから ③ 過去の遺物にすぎないから ④ 現代を映す鏡だから 正解 ② 第一段落に「難解だという理由で」とあり、言葉づかい・風習の違いが理由。
61 筆者が『枕草子』を例に挙げているのはなぜか。
① 清少納言の生活が現代と全く違うことを示すため ② 古典の言葉が難しいことを示すため ③ 古典の感性が現代人にも通じることを示すため ④ 古典が過去の遺物であることを示すため 正解 ③ 清少納言の感性が「現代人の感覚と重なる」例として挙げている。
62 この文章で筆者が最も言いたいことは何か。
① 古典は難しいので無理に読まなくてよい ② 古典には時代を超えた普遍的な人間の姿が描かれている ③ 技術の進歩により古典はもう不要になった ④ 原文で読まなければ古典の価値は分からない 正解 ② 最終段落で「普遍的な人間の姿が描かれている」ことを古典の価値としている。
(2) 日本のコミュニケーションには、「間」というものが大きな役割を果たしている。「間」とは、会話の中の沈黙や、動作と動作の間の時間のことである。西洋では、沈黙はしばしば気まずいものとされ、できるだけ避けようとする。ところが日本では、沈黙そのものが意味を持つ。
たとえば、相手の問いにすぐには答えず、少し間を置く。それは、相手の言葉を十分に受け止め、慎重に考えている証である場合が多い。即座に返事をすることが、必ずしも誠実とは限らないのだ。むしろ、適切な間は、相手への敬意や思慮深さを表すことさえある。
しかし、この感覚は外国の人には理解されにくい。沈黙を「同意」や「拒否」と受け取られ、誤解が生じることもある。グローバル化が進む今、日本人は自らの「間」の感覚を、相手に分かるように説明する力も求められているのではないだろうか。文化の違いを前提に、互いの「当たり前」を伝え合う姿勢が大切である。
63 「間」について、本文の内容と合うものはどれか。
① 会話の中の沈黙や、動作と動作の間の時間のこと ② 西洋特有のコミュニケーション方法 ③ できるだけ避けるべき気まずい時間 ④ 外国人にも自然に理解されるもの 正解 ① 第一段落の定義どおり。
64 筆者によると、すぐに返事をしないことには、どのような意味があり得るか。
① 相手を拒否しているということ ② 相手の言葉を受け止め、慎重に考えているということ ③ 答えが分からず困っているということ ④ 相手に完全に同意しているということ 正解 ② 「相手の言葉を十分に受け止め、慎重に考えている証」とある。
65 グローバル化について、筆者はどう考えているか。
① 日本人は「間」の感覚を捨てるべきだ ② 沈黙は世界共通なので説明は不要だ ③ 「間」の感覚を相手に分かるように説明する力が必要だ ④ 外国の文化に全面的に合わせるべきだ 正解 ③ 最終段落で「説明する力も求められている」と述べている。
(3) 近年、文字を手で書く機会が急速に減っている。メールやメッセージで用が足りるようになり、ペンを握るのは署名のときくらい、という人も少なくない。便利になったことは間違いない。だが、その一方で、漢字を「読めるが書けない」という現象が広がっている。
手で書くという行為は、単に文字を記録すること以上の働きを持つ。ある研究によれば、手書きでメモを取った場合のほうが、キーボードで打った場合よりも内容をよく記憶しているという。手を動かしながら考えることが、記憶や理解を深めるらしい。
もちろん、デジタル機器を否定するつもりはない。問題は、便利さと引き換えに、私たちが何を失いつつあるかに無自覚であることだ。手書きには手書きの、デジタルにはデジタルの長所がある。大切なのは、両者を場面に応じて使い分ける意識を持つことだろう。
66 「読めるが書けない」現象は、何によって広がったと筆者は述べているか。
① 学校での漢字教育の不足 ② 手で文字を書く機会の減少 ③ 研究の進歩 ④ 記憶力そのものの低下 正解 ② 手で書く機会の減少を背景として挙げている。
67 研究によって分かったこととして、本文に合うものはどれか。
① キーボード入力のほうが内容を記憶に残せる ② 手書きのほうが内容をよく記憶している ③ 手書きとキーボードに差はない ④ デジタル機器は記憶を妨げる 正解 ② 「手書きのほうが内容をよく記憶している」とある。
68 筆者が最も言いたいことは何か。
① デジタル機器は使うべきではない ② 手書きはもうやめるべきだ ③ 手書きとデジタルを場面に応じて使い分けるべきだ ④ 常に便利さを最優先すべきだ 正解 ③ 最終文「両者を場面に応じて使い分ける意識を持つこと」が主張。
問題12 つぎのAとBは、それぞれ「本を読む形」について書かれた文章である。二つの文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
A・B A
私は本はやはり紙で読みたい。ページをめくる感触、紙の匂い、本棚に並んだ背表紙を眺める楽しみ。これらは電子書籍では決して味わえない。また、紙の本は読んだ場所や時の記憶と結びつきやすい。あのページの右下にあった一文、というように、内容と物理的な位置が一体となって記憶に残る。便利さだけでは測れない価値が、紙の本にはあると思う。
B
電子書籍の最大の利点は、何百冊もの本を一台の端末に収められることだ。旅行先にも気軽に持っていけるし、夜、暗い場所でも読める。文字の大きさも変えられるので、目の弱い人にもやさしい。確かに紙の本には独特の魅力があるだろう。しかし、より多くの人が、より多くの本に、より手軽に触れられるようになった意義は大きい。読書のすそ野を広げたという点で、電子書籍の貢献は評価されるべきだ。
69 紙の本について、AとBはどのように述べているか。
① AもBも、紙の本には独自の価値があると認めている ② AもBも、紙の本はもう不要だと考えている ③ Aは価値を認め、Bは全く価値を認めていない ④ Aは不要だと考え、Bは価値を認めている 正解 ① Aは紙の本を擁護。Bも「確かに紙の本には独特の魅力があるだろう」と価値を認めたうえで電子書籍を論じている。
70 読書について、AとBの最も大きな違いは何か。
① Aは紙の本の感触や記憶との結びつきを重視し、Bは多くの人が手軽に本に触れられることを重視している ② Aは電子書籍を勧め、Bは紙の本を勧めている ③ AもBも電子書籍の便利さだけを論じている ④ AもBも読書そのものに反対している 正解 ① Aは紙ならではの感触・記憶を、Bはアクセスのしやすさ(読書のすそ野の拡大)を重視。
問題13 つぎの文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
翻訳という営み 文学作品を外国語に翻訳することは、しばしば「不可能を可能にする試み」だと言われる。とりわけ、日本語から他言語への翻訳には、独特の難しさがつきまとう。
その一因は、日本語が「言わないこと」によって多くを語る言語である点にある。主語をはっきりさせず、結論を最後までぼかし、相手に察してもらうことを前提とする。俳句がその極端な例だろう。わずか十七音の中に、季節の情景や作者の心情が凝縮されている。だが、その余白——つまり、書かれていない部分——こそが、俳句の命なのだ。これを他言語に移そうとすると、訳者は難しい選択を迫られる。書かれていないものを補って説明すれば、原文の余韻は失われる。かといって、そのまま訳せば、背景を知らない読者には意味が伝わらない。
ある翻訳家は、「翻訳とは裏切りである」という言葉を引きながら、それでもなお翻訳をやめないのは、「裏切ってでも伝えたい何かがあるからだ」と語っている。完全な翻訳などあり得ない。原文の持つ響きやリズム、言葉の多重の意味を、すべて別の言語で再現することは不可能だ。それを承知のうえで、訳者は最も近い表現を求めて苦闘する。
しかし、私はここに翻訳の創造性を見る。翻訳は単なる置き換えではない。原作の魂を別の言語の器に移し替える、一種の創作なのだ。だからこそ、優れた翻訳は、原作とはまた違った輝きを放つことがある。失われるものがある一方で、新たに生まれるものもある。翻訳をめぐる議論が尽きないのは、それが言語と文化の境界そのものを問う営みだからにほかならない。
71 日本語からの翻訳が難しい一因として、筆者が挙げているのは何か。
① 日本語には外国語に存在しない文字が多いこと ② 日本語が、書かれていない部分に多くの意味を持たせる言語であること ③ 日本語の文法が他言語よりはるかに複雑であること ④ 俳句が十七音と短すぎること 正解 ② 「言わないことによって多くを語る言語」「余白こそが命」という点を一因としている。
72 「翻訳とは裏切りである」という言葉を、筆者はどのような文脈で用いているか。
① 翻訳はやめるべきだという主張を支えるため ② 完全な翻訳は不可能だが、それでも伝えたいものがあるという文脈で ③ 翻訳家の仕事ぶりを批判するため ④ 原文をそのまま訳すべきだという主張のため 正解 ② 「裏切ってでも伝えたい何かがある」と続き、不可能を承知で訳す姿勢を示す文脈。
73 翻訳について、筆者が最も言いたいことは何か。
① 翻訳は不可能なので、本来すべきではない ② 翻訳は単なる言葉の置き換えにすぎない ③ 翻訳は失われるものもあるが、新たな輝きを生む創造的な営みである ④ 優れた翻訳は原作と全く同じものになる 正解 ③ 最終段落「一種の創作」「新たに生まれるものもある」が筆者の主張。
問題14 右のページは、ある市の文化講座の募集案内である。これを読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つえらびなさい。
さくら市文化センター「日本文学講座」受講者募集 【講座内容】月に一度、日本の古典文学や近代文学を、専門家とともに読み解く講座です。
【期間】2026年7月~12月(全6回)毎月第2土曜日 14:00~16:00
【会場】さくら市文化センター 2階 講義室A
【対象】さくら市内に在住または在勤の18歳以上の方
【定員】30名(申込多数の場合は抽選)
【受講料】全6回で6,000円(市外在住で市内に在勤の方は8,000円)。テキスト代として別途1,500円が必要です。
【申込方法】文化センター窓口、または市ホームページの専用フォームから。電話での申し込みは受け付けておりません。
【申込締切】2026年6月30日(必着)
【注意】
・全6回のうち4回以上出席できる方に限ります。
・受講料・テキスト代は初回に現金でお支払いください。
・受講料は、いかなる理由でも返金できません。
74 この講座に申し込めるのは、次のうち誰か。
① さくら市の隣の市に住み、さくら市内の会社に勤める20歳の人 ② さくら市内に住む16歳の高校生 ③ 電話で申し込みたいさくら市在住の人 ④ 全6回のうち2回しか出席できないさくら市在住の人 正解 ① 対象は「市内在住または在勤の18歳以上」。1は市内在勤・20歳で条件を満たす。2は18歳未満、3は電話不可、4は4回以上の出席要件を満たさない。
75 さくら市外に住み、さくら市内の会社に勤める人が、テキストも購入してこの講座を受けるとき、初回に支払う合計金額はいくらか。
① 6,000円 ② 7,500円 ③ 8,000円 ④ 9,500円 正解 ④ 市外在住・市内在勤は受講料8,000円。テキスト代1,500円を加え、初回に合計9,500円を支払う。