日本語能力試験 N2
JLPT N2 模擬試験 #H2
Japanese-Language Proficiency Test · Practice
Language Knowledge — Vocabulary
言語知識(文字・語彙)
制限時間の目安 35分
問題1 __のことばの読み方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
1記者は事件の核心に触れる質問を投げかけた。
正解 ② 核心=かくしん。物事の中心となる最も重要な部分。
2医師は穏やかな口調で、検査の結果を説明した。
正解 ② 穏やか=おだやか。落ち着いていて静かな様子。「和やか(なごやか)」と区別。
3厳密に言えば、この二つの語は意味が異なる。
正解 ③ 厳密=げんみつ。細かい点まで正確であること。
4新しい薬を使い始めてから、症状が著しく改善した。
正解 ③ 著しい=いちじるしい。はっきりと目立って。
5彼女は会議の後、同僚に不満を漏らした。
正解 ② 漏らす=もらす。秘密や本音を外に出す。「こぼす」も似た意味だが漢字は「零す」。
問題2 __のことばを漢字で書くとき、最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
6受賞後も、彼はけんきょな態度を崩さなかった。
正解 ③ 謙虚=けんきょ。控えめで素直な態度。
7委員会は事故の原因をきゅうめいするため、調査を始めた。
正解 ② 究明=きゅうめい。原因や真相を調べて明らかにする。「救命」は命を救うこと。
8秋の山は、あざやかな赤や黄色に染まっていた。
正解 ③ 鮮やか=あざやか。色や動きがはっきりして美しい。「艶やか(あでやか)」は別の語。
9父は長年、ぼうえき会社で海外との取引を担当していた。
正解 ④ 貿易=ぼうえき。国と国との間の商品取引。「防疫(ぼうえき)」は同音異義語。
10彼はおさないころから、機械をいじるのが好きだった。
正解 ② 幼い=おさない。年齢が低い。「稚」は「稚拙」などに使う。
問題3 ( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
11投票の結果、反対意見が( )多数を占めた。
正解 ③ 大多数=ほとんど全部。
12来年の開催地はまだ( )決定で、来月の会議で話し合われる。
正解 ③ 未決定=まだ決まっていない。「未」は「まだ〜していない」を表す。
13急いで書いたせいで、彼のレポートは誤字( )だった。
正解 ① 〜だらけ=好ましくないものがたくさんある。「まみれ」は泥・血など体に付くもの。
14心配していたが、式は予定( )に終わった。
正解 ② 予定通り=予定のとおりに。
15この機械は( )性能だが、そのぶん値段も高い。
正解 ③ 高性能=性能が高い。
問題4 ( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
16緊張のあまり、彼女は用意していた原稿を( )読み上げた。
正解 ④ ぼそぼそ=小さな声で不明瞭に話す様子。「すらすら」は滑らかに。
17新しい制度が現場に( )するまでには、まだ時間がかかりそうだ。
正解 ③ 定着する=新しいものが根付いて当たり前になる。
18彼は困っている人を見ると( )ておけない性格だ。
正解 ② 放っておけない=そのままにしておくことができない。
19この報告書は前後の( )が多く、信用できない。
正解 ④ 矛盾=つじつまが合わないこと。
20上司の( )な要求に、部下たちは疲れ切っていた。
正解 ② 理不尽=道理に合わない、筋が通らない。
21予想外の出費が( )、貯金が底をついてしまった。
正解 ③ かさむ=費用・量が増えて多くなる。「出費がかさむ」は決まった言い方。
22彼女はどんな相手にも( )態度で接するので、誰からも信頼されている。
正解 ② 分け隔てのない=相手によって扱いを変えない。
問題5 __のことばに意味が最も近いものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
23長く準備してきた計画は、あっけなく中止になった。
正解 ③ あっけなく=拍子抜けするほど簡単に。
24注意しても、彼はいっこうに反省していない。
正解 ④ いっこうに〜ない=全く〜ない。
25この度はご迷惑をおかけし、まことに申し訳ございません。
正解 ① まことに=本当に。改まった場面で使う。
26その店は、テレビで紹介されてにわかに有名になった。
正解 ② にわかに=急に、突然。
27彼はずうずうしいので、周りから敬遠されている。
正解 ④ ずうずうしい=遠慮がなく、厚かましい。
問題6 次のことばの使い方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
28見合わせる
正解 ② 見合わせる=予定していたことを一時中止する。「運転を見合わせる」「出発を見合わせる」。
29案の定
正解 ③ 案の定=思っていたとおり。すでに起きたことに対して使う。
30取り締まる
正解 ① 取り締まる=規則に反する行為を監視・処罰する。
31めっきり
正解 ④ めっきり=変化がはっきり目立つ様子。「めっきり寒くなった」「めっきり老けた」。
32無邪気
正解 ② 無邪気=素直で悪気がない。主に子どもの様子に使う。
Language Knowledge (Grammar) & Reading
言語知識(文法)・読解
制限時間の目安 70分
問題1 つぎの文の( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
33彼女は日本に来て( )、一度も国に帰っていない。
正解 ② 〜てからというもの=〜してからずっと(変化が続いている)。
34子ども( )、公共の場でのルールは守らなければならない。
正解 ③ 〜とはいえ=〜とは言っても。「からといって」は後ろに否定が来る。
35彼は約束の時間に来ない( )、連絡すらよこさなかった。
正解 ② 〜ばかりか=〜だけでなく、さらに。
36彼の演奏は、プロ( )十分に通用するレベルだ。
正解 ③ プロとしても通用する=プロの立場で見ても。
37時間がない。今すぐ出発( )、間に合わない。
正解 ③ 〜ないことには〜ない=〜しなければ〜できない。
38彼女は歌手( )、作曲家としても高く評価されている。
正解 ② 〜ばかりでなく〜も=〜だけでなく〜も。
39息子は勉強( )、部屋にこもって一日中ゲームをしている。
正解 ④ 〜どころか=〜はもちろん、それとは程遠く。
40彼女は看護師の仕事の( )、小説を書き続けている。
正解 ③ 〜のかたわら=本業をしながら、別のことも。
41一人で悩んでいる( )、誰かに相談したほうがいい。
正解 ④ 〜くらいなら=〜するより、むしろ。
42田中さんの話( )、新しい部長はかなり厳しい人らしい。
正解 ② 〜の話では=〜によると。伝聞の根拠を示す。
43事情もよく知らないくせに、他人のことに口を出す( )。
正解 ② 〜ものではない=〜すべきではない(常識・道理として)。
44長年の努力が認められ、彼女は嬉しさの( )泣き出してしまった。
正解 ③ 〜のあまり=〜すぎて(感情が極端な結果を生む)。
問題2 つぎの文の ★ に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
45__ __ ★ __ と、母はよく言っていた。
1 人の悪口は2 言うものではない3 冗談でも4 たとえ
正解 ① 正:たとえ冗談でも人の悪口は言うものではないと、母はよく言っていた。★=「人の悪口は」。
46彼は __ __ ★ __ 、周りを驚かせた。
1 会社を辞め2 誰にも3 相談する4 ことなく
正解 ④ 正:彼は誰にも相談することなく会社を辞め、周りを驚かせた。★=「ことなく」。
47この地域では __ __ ★ __ 珍しくない。
1 雪が2 冬になると3 一メートル以上4 積もることも
正解 ③ 正:この地域では冬になると雪が一メートル以上積もることも珍しくない。★=「一メートル以上」。
48__ __ ★ __ 、結局何も買わずに帰ってきた。
1 あげく2 見て回った3 三時間も4 店を
正解 ② 正:三時間も店を見て回ったあげく、結局何も買わずに帰ってきた。★=「見て回った」。「〜たあげく」の形。
49彼女の __ __ ★ __ ものがある。
1 見張る2 努力には3 目を4 ひたむきな
正解 ③ 正:彼女のひたむきな努力には目を見張るものがある。★=「目を」。「目を見張る」は慣用句。
問題3 つぎの文章を読んで、文章全体の内容を考えて、(50)から(54)の中に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
自転車で通う会社まで電車で四十分。その通勤を自転車に変えて、もう二年になる。きっかけは、健康診断で運動不足を指摘されたことだった。最初のうちは、着いたころには汗だくで、仕事( 50 )ではなかった。それでも一か月ほど続けると、体が慣れてきたのか、同じ道が短く感じられるようになった。
自転車に変えて気づいたのは、季節の変化である。電車の窓からも景色は見えるが、それは眺めるものであって、感じるものではなかった。自転車では、風の温度や匂いが直接肌に届く。三月の朝、川沿いの桜がまだつぼみ( 51 )気づいたときは、自分でも意外なほど嬉しかった。
( 52 )、良いことばかりではない。雨の日は電車に戻るしかないし、真夏の日差しは容赦がない。自転車通勤を人に勧める( 53 )、こうした点は正直に伝えるようにしている。
それでも私が自転車をやめないのは、会社に着くまでの時間が「移動」ではなく「自分の時間」になったからだ。車内で画面を見つめていた四十分は、今では体を動かし、町を眺め、考え事をする四十分になった。通勤という、一日の中でもっとも受け身だった時間が、( 54 )自分の手に戻ってきたのである。
50(50)
正解 ② 「仕事どころではない」=仕事をする余裕がない。
51(51)
正解 ③ 「つぼみであることに気づく」=事実に気づく。「〜ことに気づく」。
52(52)
正解 ① 前の良い面を認めつつ、例外・補足を述べる「もっとも」。
53(53)
正解 ② 「勧める際には」=勧めるときには。
54(54)
正解 ④ 「いわば自分の手に戻ってきた」=言ってみれば。比喩的な言い換えを導く。
問題4 次の(1)から(5)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
(1)私は打ち合わせの席で、ほとんどメモを取らない。若いころは一言も漏らすまいと必死に書いていたが、あるとき、書くことに気を取られて相手の顔を一度も見ていないことに気づいた。それ以来、その場では話に集中し、終わった直後に覚えていることだけを書き出すようにしている。抜け落ちる情報は確かにある。だが、何が抜け落ちたかを考えること自体が、その話のどこが重要だったかを教えてくれる。
55筆者が打ち合わせでメモを取らなくなったのはなぜか。
正解 ④ 「書くことに気を取られて相手の顔を一度も見ていないことに気づいた」。
(2)株式会社北野商事 購買部 森田様
いつもお世話になっております。東和製作所の川島です。
ご注文いただいておりました部品(注文番号A-2210)につきまして、製造工程での不具合により、納品が当初の予定より一週間ほど遅れる見込みとなりました。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
つきましては、ご注文数の半分を先行して今週金曜日に納品し、残りを来週末までにお届けする形でご了承いただけないでしょうか。全数を一括でのお届けをご希望の場合は、来週末の納品となります。
ご都合をお聞かせいただければ幸いです。
56川島さんがこの手紙で森田さんに頼んでいることは何か。
正解 ③ 二つの納品方法を示し、「ご都合をお聞かせいただければ」と希望を尋ねている。
(3)料理人の知人は、仕事が終わると必ず包丁を研ぐ。切れ味が落ちてから研ぐのではなく、落ちる前に研ぐのだという。一度切れなくなった包丁を元に戻すのは時間がかかるが、毎日少しずつなら数分で済む。これは包丁に限った話ではないだろう。人間関係も、体調も、壊れてから直そうとすると大仕事になる。少し気になった段階で手を入れる。その小さな面倒を惜しまないことが、結局は一番の近道なのだと、彼の包丁を見るたびに思う。
57筆者が知人の包丁から学んだことは何か。
正解 ① 「少し気になった段階で手を入れる」「小さな面倒を惜しまない」。
(4)入居者の皆様へ
給水管の点検・交換工事のため、下記の日程で断水いたします。
日時:10月14日(火) 10:00〜15:00(作業状況により前後する場合があります)
対象:1階〜5階の全住戸
・断水中はトイレも使用できませんので、必要な水はあらかじめ浴槽などに溜めておいてください。
・断水終了直後は水が濁ることがあります。しばらく流してからご使用ください。
・6階以上の住戸は今回の対象外ですが、水圧が弱くなる場合があります。
・当日ご不在の方は、事前に水道の蛇口をすべて閉めておいてください。
583階に住む人がこの通知を読んで、しなければならないことはどれか。
正解 ② 「断水終了直後は水が濁ることがあります。しばらく流してから」。不在でもよいが蛇口は閉める。
(5)アンケートで「満足」と答えた人が九割いたとしても、その調査に答えた人が全体の一割しかいなければ、「九割が満足」という言い方は正確ではない。答えなかった九割の中には、不満はあるが答える気にもなれない人が含まれているかもしれないからだ。数字はうそをつかないとよく言われる。しかし数字は、どこを切り取り、どこを見せないかによって、いくらでも印象を変えられる。数字を疑うのではなく、数字の外側に何があるかを問う習慣が必要だ。
59筆者の考えに合うものはどれか。
正解 ③ 「数字を疑うのではなく、数字の外側に何があるかを問う」。1は「疑うのではなく」と矛盾。
問題5 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
(1) 聞き返す会話の中で聞き取れなかったとき、私は長い間、聞き返すことができなかった。聞き返せば相手の話を遮ることになるし、理解が遅いと思われるのも嫌だった。だから、わかったふりをしてうなずき、あとで文脈から推測するのが習慣になっていた。
その習慣を変えたのは、ある取引先の担当者だった。彼女は打ち合わせの途中で、「すみません、今の部分をもう一度お願いできますか」と、ごく自然に何度も聞き返した。①驚いたのは、それによって会話の空気が悪くなるどころか、むしろ和らいだことだ。聞き返された側は、自分の話が真剣に受け止められていると感じ、より丁寧に説明し始める。結果として、その打ち合わせは私が経験した中で最も誤解の少ないものになった。
考えてみれば、聞き返さずにわかったふりをすることは、相手の言葉を軽く扱っていることに他ならない。本当に理解したいと思うなら、聞き返すのは当然の行為である。私が恐れていたのは相手の反応ではなく、②自分の理解の遅さを認めることだったのだ。
今では、打ち合わせのたびに一度は聞き返すようにしている。聞き返すことは、話を止める行為ではなく、話を前に進めるための行為なのだと思う。
60筆者が以前、聞き返さなかったのはなぜか。
正解 ② 第1段落「相手の話を遮ることになるし、理解が遅いと思われるのも嫌だった」。
61①「驚いた」のはどのようなことか。
正解 ① 「空気が悪くなるどころか、むしろ和らいだ」。
62②「自分の理解の遅さを認めること」について、筆者は今どう考えているか。
正解 ④ 「本当に理解したいと思うなら、聞き返すのは当然の行為」。
(2) 町の写真館私の住む町に、七十年続く写真館がある。スマートフォンで誰もが写真を撮る時代に、なぜ潰れないのか。店主に尋ねると、「写真を撮る店ではなく、写真を残す店だから」という答えが返ってきた。
店主によれば、撮影の依頼で最も多いのは、七五三や成人式ではなく、家族写真だという。それも、何か特別な行事のためではない。「ただ、今の家族を残しておきたい」という理由で、年に一度、同じ店で同じ構図で撮る家族が何組もいる。祖父母が亡くなり、子どもが独立し、写真に写る人数は増えたり減ったりする。①その変化を、同じ場所で撮り続けることで見えるようにする。それがこの店の仕事なのだ。
スマートフォンの写真は、撮るのは簡単だが、残すのは難しい。何千枚もの画像の中から、十年後に一枚を探し出す人はほとんどいない。写真館で撮った一枚は、額に入れられ、居間の壁にかかる。撮る手間と費用がかかるからこそ、その一枚は捨てられないものになる。
②便利になったことで失われるものがあるとき、その失われたものを商品にする。店主は意識していないかもしれないが、この写真館が生き残ったのは、そうした発想があったからだと私は思う。
63①「その変化」とはどのような変化か。
正解 ③ 直前「祖父母が亡くなり、子どもが独立し、写真に写る人数は増えたり減ったりする」。
64筆者は、スマートフォンの写真と写真館の写真の違いをどのように述べているか。
正解 ① 「撮る手間と費用がかかるからこそ、その一枚は捨てられないものになる」。
65②「便利になったことで失われるもの」とは、この文章では何を指すか。
正解 ② 「撮るのは簡単だが、残すのは難しい」=失われたのは「残す」こと。
(3) 返事を急がないメッセージを受け取ったらすぐに返すのが礼儀だと、多くの人が思っている。私もかつてはそうだった。返信が遅れると相手を待たせている気がして、内容をよく考えないまま送ることも珍しくなかった。
考えが変わったのは、ある先輩の返信の遅さに気づいたときだ。彼はメッセージに対して、早くても数時間、ときには翌日に返事をよこす。①それなのに、彼の返事を待つことを不快に感じたことは一度もなかった。理由は簡単で、届く返事が、こちらの質問にきちんと答えているからである。急いで返された曖昧な返事より、翌日に届く明確な返事のほうが、結果的に早く物事が進む。
もちろん、すぐに返すべき連絡はある。しかし、私たちが「すぐ返さなければ」と焦っている連絡の大半は、実際にはその場で答える必要のないものだ。そして、急いで返した結果、もう一往復、二往復のやり取りが必要になることも多い。②速さを優先したせいで、かえって遅くなっているのである。
私は今、返信の前に一つだけ自分に問うことにしている。「これは今答えるべきことか、それとも正しく答えるべきことか」。この問いに答えるまでの数秒が、相手との無駄なやり取りを減らしてくれている。
66①「それなのに」とあるが、何に対して「それなのに」なのか。
正解 ③ 返事が遅いにもかかわらず、不快ではなかった、という流れ。
67②「速さを優先したせいで、かえって遅くなっている」とはどういうことか。
正解 ① 「急いで返した結果、もう一往復、二往復のやり取りが必要になる」。
68筆者が返信の前に自分に問いかけるのは何のためか。
正解 ③ 「この問いに答えるまでの数秒が、相手との無駄なやり取りを減らしてくれている」。
問題6 次のAとBの文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
会社での「さん付け」A
役職名で呼び合うのをやめ、社長も新入社員も「さん」で呼ぶ会社が増えている。私の会社でも三年前に導入したが、効果ははっきり出ている。若手が上司に意見を言いやすくなり、会議で発言する人の顔ぶれが変わった。「部長」と呼ぶたびに、無意識に上下関係を確認していたのだと思う。呼び方は小さなことに見えて、組織の空気を作る大きな要素だ。
B
呼び方を変えれば組織が変わる、という考えには疑問がある。「さん」で呼び合うようになっても、決定権が上にあることは変わらない。呼び方だけ対等にして中身が変わらなければ、かえって本音を言いにくくなるという声も聞く。私は、呼び方より先に、誰がどこまで決められるかを明確にすることのほうが重要だと思う。呼び方は、そうした仕組みが整ったあとで、自然に変わっていけばよい。
69「さん付け」の効果について、AとBはどのように述べているか。
正解 ③ Aは「若手が上司に意見を言いやすくなり」、Bは「呼び方だけ対等にして中身が変わらなければ」と限定的。
70Bの筆者が最も重要だと考えているのは何か。
正解 ② 「誰がどこまで決められるかを明確にすることのほうが重要」。
問題7 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
忘れることの役割先日、十年前の日記が出てきた。読んでみて驚いたのは、そこに書かれている悩みのほとんどを、私がまるで覚えていなかったことだ。当時は夜も眠れないほど深刻だったはずのことが、今では誰か他人の話のように読める。①忘れるというのは、なんと都合のよい能力なのだろうと思った。
私たちは、記憶力を高めることには熱心だが、忘れる力については、衰えとしてしか語らない。試験でも仕事でも、覚えていることが評価され、忘れたことは失敗と見なされる。しかし、脳の研究では、忘れることは記憶の欠陥ではなく、積極的な働きの一つだと考えられるようになってきたという。使わない情報を消していかなければ、必要な情報を取り出すのに時間がかかる。忘れることは、記憶を整理し、判断を速くするための仕組みなのだ。
感情についても同じことが言える。失敗の痛みや人間関係の傷を、そのままの強さで持ち続けていたら、人は新しいことに踏み出せなくなる。時間がたつと痛みが薄れるのは、②私たちが薄情だからではない。次に進むために、心が自ら重さを下ろしているのである。
もっとも、何でも忘れてよいわけではない。同じ失敗を繰り返さないためには、失敗の中身は覚えておく必要がある。忘れてよいのは痛みであって、教訓ではない。日記が役に立つのは、まさにこの点だろう。痛みは自然に薄れるが、そのとき何を考えたかは紙の上に残る。
私が十年前の日記を読んで感じたのは、あのころの悩みの小ささではない。むしろ、あれほど大きかった悩みを、忘れることで乗り越えてきた自分への、少しの信頼だった。今抱えている問題も、十年後には他人事のように読めるだろう。そう思えることが、今日を軽くしてくれる。
③忘れることは、記憶の失敗ではなく、生きるための技術である。ただし、忘れてしまう前に、忘れてはいけないものを書き留めておくこと。それだけは、忘れないようにしたい。
71①「都合のよい能力」とあるが、筆者はなぜそう感じたのか。
正解 ② 「夜も眠れないほど深刻だったはずのことが、今では誰か他人の話のように読める」。
72②「私たちが薄情だからではない」とあるが、筆者は痛みが薄れる理由をどのように説明しているか。
正解 ③ 「次に進むために、心が自ら重さを下ろしている」。
73③「忘れることは、記憶の失敗ではなく、生きるための技術である」について、筆者の考えに合うものはどれか。
正解 ① 「忘れてよいのは痛みであって、教訓ではない」「忘れてはいけないものを書き留めておくこと」。
問題8 次は、市の粗大ごみに関する案内である。下の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
さくら市 粗大ごみの出し方【対象】
一辺の長さが50cm以上の家具・寝具・自転車など。家電リサイクル法の対象品(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン)は収集できません。販売店または指定業者にご依頼ください。
【申し込み】
・収集希望日の1週間前までに、電話(平日9:00〜17:00)またはインターネット(24時間)でお申し込みください。
・1回の申し込みにつき5点まで。月に2回まで申し込めます。
【手数料】
・小(50cm以上1m未満):400円
・中(1m以上2m未満):800円
・大(2m以上):1,200円
・手数料は市内のコンビニエンスストアで「粗大ごみ処理券」を購入し、品物1点ごとに貼ってください。処理券には申し込み時に伝えられた受付番号を記入してください。
・処理券の払い戻しはできません。
【収集】
・収集日の朝8時までに、申し込み時に指定した場所へ出してください。
・処理券が貼られていないもの、受付番号が記入されていないもの、申し込みのないものは収集しません。
・持ち込みを希望する場合は、市の清掃センターに直接お持ちください(土日を除く)。持ち込みの場合、手数料は半額になります。
74佐藤さんは、長さ1.2mの本棚と、高さ60cmの椅子2脚、古い洗濯機を捨てたい。市の収集を利用する場合、正しいものはどれか。
正解 ③ 本棚=中800円、椅子=小400円×2脚(1点ごとに貼る)で1,600円。洗濯機は市では収集不可。
75この案内の内容と合っているものはどれか。
正解 ② 電話は平日9〜17時。受付番号未記入は収集されない。申し込みは1週間前まで。